松下の垂直立ち上げ力:DMC-FX9

松下のコンパクトデジカメの主力機種は500万画素のDMC-FX8。大ヒットした前作のFX7からのモデルチェンジ。良くできているのでぼくも自分で買う候補に挙げていた。6月4日に発売されたばかりでもあり、店頭での売れ行きは上々らしい。品不足で、店によっては手に入らないこともある。
それがもう新機種が出るようだ。松下電器から正式な発表は無いものの、次機種としてDMC-FX9があるという噂がネットで流れていた。現行機種販売からあまりに早すぎるから、ネタ扱いのフシもあったが、どうも本当らしい。

PANASONIC Nordic - DMC-FX9 (ノルウェー松下電器)
DMC-FX9_2

ネット上の噂では様々な機能の搭載が(願望も含めて)予想されていたが、500万画素から600万画素にCCDが変更された他は、デザイン、重量、電池寿命も変更無し。写真で見る限りこれまでのモデルチェンジと同様に、右手がかかるところの横線の形状が変更されている(写真クリックで拡大イメージ)。最近のトレンドであるISO感度もFX8と同じでISO400が上限だ。このサイトにあるFX9のボディカラーはFX8にないグレー調だから、FX8とFX9は併売するのかもしれない。ノルウェー松下電器のサイトなので、信頼はしてもいいだろう。最近ではDMC-FZ30の発売がやはり海外の販社サイトからまずリークされた

しかし、ぼくが驚くのは「松下電器の垂直立ち上げ開発力」だ。発売したばかりの機種の次機種が、すでに販売できる状態になっている。CCDを代えただけとはいえ「タマ出し」が実に早い。それに発売前なのにどちらかといえば辺境の地(失礼;松下の企画開発がある日本からかなり離れたところという意味で)の販社でも、十分なカタログデータを持っていて、美しいデザインのWebサイトが構築できている。情報が開発から製造、販売まで上手く行き渡り、かつおおむね管理されている。底力があるなあ、松下電器。

2005/7/19 追記
カタログで気になったことを一つ

Still Image: 4:3 Aspect Ratio: 2816 x 2112 pixels,2048 x 1536 pixels, 1600 x 1200 pixels1280x960 pixels, 640 x 480 pixels 3:2 Aspect Ratio:2816 x 1880 pixels, 2048 x 1360 pixels 16:9 Aspect Ratio: 2816 x 1584 pixels, 1920 x 1080pixels Motion Image: 4:3 Aspect Ratio: 640 x 480pixels, 320 x 240 pixels

静止画で3対2モードが追加になっているようだ。16対9というのは日本国内の特別な事情によるものだし、カメラ業界的には横長フォーマットといえば3対2なので自然な結果。でも、フォーマットが多すぎて撮影メニューが煩雑になると思う。どちらにしても、このワイドフォーマットは上下を切り落としただけで実につまんない。コスト的には正しいけど、撮影する楽しみはあまりない(購入者のほとんどはなぜ楽しみがないのか理解できないとすれば、工業的には松下の判断は正しい)。
イメージサークルをいっぱいに使えば、少し広角なワイドフォーマットができるけど、素子面積が大きくなるからコスト面では採用できないだろう。一眼レフクラスで競争が激しくなれば、どこかが差別化のために採用しないかな?(あてもなく、希望)

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E-300 というカメラ

2年にいちどの映像関係の見本市 Photokina 2004(フォトキナ2004)が開かれていて、そのニュースが続々と入ってきた一週間だった。
ぼくが気になったのはオリンパスが発表したE-300というデジタル一眼レフだ。
それはもう、記事をみてえらく熱くなってしまった(えらく=ずいぶんと、関西弁)。Web上の店で予約を受け付けていたら、現物も見ずに申し込んでいただろう。幸いにして(?)、ヨドバシ、ビック以下カメラ店がどこも受け付けをしていなかったので、早まらずにすんだ。それぐらい、ふつふつと物欲が沸いてしまっていた。
もともと、2年前にオリンパスがそれまでのOMというフィルム一眼レフ規格を廃止したときは、あまり気にとめていなかった。キヤノンFDと同様、これまでのフィルム用のマウント規格がオートフォーカスに向いてないのだろうと感じた程度だった。ちょうど仕事用にOMのマクロレンズを検討していた時期なので、その選択肢から外したのを覚えている。
その後、オリンパスからデジタル一眼レフ「OLYMPUS E-1」が発表されたときは、あまりに高かったので興味を引かなかった。今のデジタル機器はものすごいスピードで進化している。良いものを買って長く使おう、という段階ではない。カメラといえどPCと同じように、購入して5年ぐらいで減価償却して捨てる覚悟でないと。少なくとも一眼レフのボディ部分はそうだと思う。「E-1」はぼくが買うには高すぎた。それに、デジタルカメラで一眼レフを採用する理由がよく分からなかった。一眼レフのように光学ファインダーを使わなくても、液晶モニタを介してフレーミングすればよいと考えていたからだ。
それでも「E-300」に熱くなるのには理由がある。まず、画素数が上がって800万画素になったこと。ぼくは撮影したものをトリミングするにはこれぐらいの画素数が必要だと思う。その点で、最近のデジタルカメラは新しい楽しみの領域に来ていると言える。次に、価格が本体で10万円前後と予想されていること。今の段階でこれぐらいなら手にしてもイイと思う。そして、3つめが育ちつつあるフォーサーズ規格に感銘したことだ。
フォーサーズ規格とは、オリンパスがデジタル一眼レフに参入するときに新しく作ったマウント規格だ。通常、マウント規格はカメラメーカごとに固有のもの。いくらレンズ交換ができても、キヤノンのカメラにはニコンのレンズは付けられない。しかし、このフォーサーズ規格は標準規格を目指している。賛同するメーカに規格を公開していくという。最初はカメラを作ったオリンパスと撮像素子をオリンパスに供給しているコダック社の2社だけだったが、それから4社増えて6社になっていてずいぶん面白くなってきた。中でも富士フイルムは独自の撮像素子やレンズ技術を持っているので期待大。三洋電機や松下電産も着実に高級機種へ力を付けてきている。もちろん賛同しているとしても、製品を出すのはもっと先かもしれないし、出ないかもしれないが。
このフォーサーズ規格はカメラ好きの中でも賛否両論のようだけど、ぼくは賭けてみたいと思う。コンパクトだけど、手に馴染む程度の大きさがちょうどよいように感じるのだ。それにいろんな会社が入ると緊張感があって、いい形で技術が進むのではないかと思ってる。
デジカメでミラーを上下させるなんてナンセンスだと以前は思っていたが、フィルムカメラとデジカメの両方(どちらもコンパクトのもの)を使ううちに、光学ファインダーを覗きながらフレーミングするのがとても愛おしくなってきて(論理的じゃないけど)、急に一眼が欲しくなってきた。ぼくの父親は五十歳代になって目が悪くなり、オートフォーカスのカメラを買った。自分の目が悪くなるまでに、自分の肉眼でフォーカスを合わせて写真を撮るなんていう遊びがしたい、という欲望が起きている。
「E-300」の実物はまだ店頭にもなく、来月の見込み。それまでぼくの物欲が高いままか、それともこの興味が薄れているか。現物を手にして気持ちが変わるか。ほかの製品を買ってしまうか。それは分からないけど、このニュースにはとっても興奮させられたことを、記しておこう。

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