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神戸市営空港が開港したらしい

神戸空港は京都に住むぼくですら、あまり関心のなかった話。たまに神戸に行くと看板があったりして空港を建設していることを思い出すのだが、ほかの町では神戸空港はそれほど話題になっていなかった。全国で97番目の空港らしい。
関東圏にいる人はとくに間違われているように思うのだが、関西は狭い。正確に言うと、京阪神都市圏というのは狭い。三ノ宮駅(神戸の中心地)から大阪駅までは、電車でわずか19分、大阪駅から京都駅までは27分、さらに京都駅から大津駅(滋賀県庁のあるところ)までは10分しかかからない。しかも、これは特急券のいらない新快速電車の話なのだ。電車で1時間もあれば、滋賀から神戸まで行けてしまう。その上、これと平行して新幹線だって走っている。都市圏としていかにコンパクトか理解していただけるだろうか。
このような地勢なので、関西人の大多数が新空港に関心がないのは無理のない話。すでにある関西国際空港の採算や拡張工事が問題なのだから、関西にこれ以上空港は必要ない。空港の利用者圏を考えれば、既存の2空港で十分にカバーできているのである。まさに目と鼻の先に地方空港を一つ増やすぐらいなら、関空にもう一本滑走路を造る方が値打ちがある。
今日の毎日新聞によれば、笹山元神戸市長(81)は「大規模な公共工事は公正で評価されることが多く、神戸空港も必ず評価されるはずだ」と言っているそうだが、何ともロジックのないセリフである(新聞なので端折られているとは思うが)。この元市長が建設を推進していたのだが、本当にそれで周囲は説得されていたのか不思議だ。それでも、誰にも迷惑をかけずに資金を調達して、運営できるなら文句はないけど、総事業費3000億円を返済するための空港島売却が「99.6%いまだ“売れ残り”」(神戸新聞)というのだから、いずれ誰かに迷惑がかかるだろう。民間企業なら即座にデフォルトになりそうな債権は、市が発行すると引き受け手がいるのだろうか?
空港の後背地は大きい、にもかかわらず事業主体が神戸市というスケールなのが問題の一つかなあ。滋賀県にも同じような空港建設の計画がある。「今作らないと、後世に迷惑がかかる」のような喧伝を県内でしている(建設促進のテレビCMまで流して世論形成をはかっていることは、滋賀県民以外は知るまい。)。何ともローカルで、しかし、資金の当てもないので国費の投入を望んでいるような話だと思う。そんなだらしのない話をまともな政治家が進めちゃいけないと思うけど、空港建設案件では自民党も民主党も大賛成なのである。どちらのマニフェストにも明記されていて、選挙の時の選択要因にならない。国会では「小さな政府」が大流行なのがウソのようだ。
公共事業も経済行為のひとつ。およそ見込みのないものに無駄遣いして良いはずはない。小さな政府ブームでよっぽど無駄遣いが減ったようにも錯覚するが、現実はこんなものなのだ。神戸空港建設は、政策意志決定のケーススタディとしては結構おもしろいと思うので、誰か研究してくれないだろうか。もちろん、まだ失敗とも成功ともいえないが、ぼくには神戸空港の成功のイメージがわかない。将来、神戸市が財政破綻したら、震災のせいではないと思う。

どうせだったら、はしけ方式(メガフロート)で空港を作って、社会情勢によっては(=利用者が少なくて維持できなかったら)、関空まで移動(分解、えい航、再構築)できるようにしておけばよかったのに、とエンジニア的には空想するが、政治的には許されないよなぁ。

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Tracked on Sunday, March 26, 2006 at 07:29

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