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誕生日プレゼント

妻が誕生日プレゼントをくれた。財布だった。

妻なりにプレゼントを選んだ基準はこうらしい。
・ぼくの使っている財布はもう古い。
・英国のブランド品だから、間違いない。
・百貨店の人が日本製だから中国製よりいいと勧めた。
・小銭入れが大きくて破れにくそう。
・カードがたくさん入るのがいいとぼくが以前言った(らしい)。これなら入る。
・2万円以内だった(婦人物に比べると格安らしい)。
・今使っている財布と大きさが同じぐらい(「ぐらい」が問題)。

………今使っているMandarinaDuckの財布は、イタリア旅行中に購入したものでぼくのお気に入りだ。古いけども、愛着がある。買ってくれた財布は、1万円を超える牛革財布だしブランド名も入っているから、それは高級品だと思うよ。でもね、今のよりも、明らかに大きいし重たい。カードが入る枚数も少ない。そのブランドは衣料品が中心で革製品では無名だし、日本のメーカがライセンス生産したのなら、デザインも製造もそのブランドとほとんど無関係じゃないのかな。何より大きさが問題。ぼくは財布をいつも右の後ろのポケットに入れている。買ってきてくれた財布は、ちょっとポケットには入らないように思う………、ということを10秒ぐらいで考えた。

こういう時、ぼくは「わぁぁ、こんな財布が欲しかったんだ」という顔ができない。どうも、出来ないのだ。ありありと失望の顔色を示したのだろう。妻は血相を変えて怒り出した。「こういう時にどうしてありがとうといえないの! せっかく買ってきたのに、使おうとしないの」

次に、妻はこういった。「考えて選んだけど、こっちは子供つれて、あれこれ百貨店を回って時間がなかったのだから、ちゃんと選んでいないよ。男性用なんて分からない。そんなにイヤなら、別の服にでも、洋品にでも代えてもらったらいい、百貨店なんだから代えてくれる。」

ありがとうと言えなかったこちらに非があると言うことか、ずいぶん後味悪いじゃない。そもそもこれを買う時に、ぼくがどうやって財布を使っているのか思い出してくれていたのだろうか。せめてズボンのポケットに入るのを買って欲しかった。妻の実家では誕生日にプレゼントを贈りあう習慣がある。相手の欲しいものが分からなくても、時間が無くてもとりあえず買ってくるあたりがぼくは理解できない。


その日、妻の実家からもプレゼントを贈ってきた。靴下だった。サイズは27-28。ぼくの足はそんなに大きくない。義母にお礼の電話をした。「足が大きいというので、いちばん大きいのにしたらそれしかデザインがなかったの。気に入らなかったら、百貨店に行って代えてもらって下さい。百貨店だから交換してくれますから」。

よく分からないけど、百貨店で交換してもらえるという点で、一貫したスタンスではある。ぼくは、使い方が違っても、サイズが合わなくても、自分の好みと違っても「わぁ、ありがとうございます。これが欲しかったんです」と自分を偽れるようにして、この違和感を超えていくことを要求されているようだ。つらい。

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