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プリンターで偽札

子供の頃に「にせ札作りと誘拐は大罪である」と母親に教えられたことを、ぼくは良く覚えている。そのとき聞いた理由は、どちらも卑怯(ひきょう)なことだから…だったような気がするが、理屈はともあれやってはいけないことだ。

偽旧5千円札: 自宅で十数枚作成、小学校教諭逮捕 愛媛(毎日新聞)

まったくあきれた話である。社会のルールを教えるべき教員が、プリンターで偽札を作ってたというのだから。(こんな教員は例外的だと願いたいが、例外でもやってはいけない。)この例外教師以外のすべての教員には、偽札作りは「いけないこと」だと子供たちに教えてやって欲しいものだ。小中学生でも簡単に高機能プリンタが使える時代なのだから。

偽札作りは2つの面での罪がある。一つは、相手から金品をだましてかすめ取るという詐取(さしゅ)の意味での罪。もうひとつは、社会の根幹を支える貨幣システムへの信用を揺るがすという社会への経済テロ行為の面での罪だ。こと後者については、社会に対する信頼とか信用といった深い問題に根ざしている。社会からの恩恵を受けているならばそれに対する責任を果たす、という基本的なことだけに今回の事件には呆れるばかりだ。

ところで、一部のカラーコピー機は紙幣の複写が出来ないようになっている。これは、紙幣のパターンを検知するとコピー機が停止するようになっているからだ。この機能は、コピー機のユーザーが重罪たる紙幣偽造に手を染めないようにするのに、一定の効果があるように思う。自分の使えるところに高機能複写機があれば、魔が差してしまうひともあるだろうから。この停止機能のおかげで、紙幣のコピーを試みた人間うち、何分の一かでも犯罪を思いとどまっているとすれば、その機能を実装した価値があるというものだ。「犯罪に手を貸さない仕組み」は、社会、顧客、メーカ(市場)のいずれにも好ましい。
数年前に画像処理が専門の友人に聞いた話では、これと同様の機能を、パソコン用のプリンタやスキャナにも搭載することが出来るそうである。しかも、技術的にはソフトウエアドライバで実装するので、プリンタ製造上の大きな問題は無いという。もし搭載されれば、紙幣パターンを検知するごとに、印刷を中止したり、「警告文」を画面に表示したりできる。画面上の警告によって、出来心からの犯罪をいくらかでも食い止めることができるはずである。こんなカラープリンタなら、親の知らないうちに子供が犯罪に手を染めることにならずにすむかもしれない。
しかし、この機能はいまだプリンタに搭載されていない。競争の激しいプリンタ業界では、ソフトウエア追加機能といえど、「無駄な機能」のコストはかけられないというのが、その理由らしい。偽札防止機能なんて、商売の足しにならないと言うことだろう。

プリンタの高機能化で偽札作りのすそ野は広がるばかりだ。プリンタメーカは派手な広告費の一部(あるいはくだらないバンドルソフト)を削ってでも、偽札防止機能をつけるべき。それが高機能なプリンタを製造するメーカが果たすべき社会的責任の一つだと思う。たとえ業界の足並みが揃わなくても、先行するメーカが一つぐらいあって欲しいものだ。これは出来ないことではなく、出来ることなのだから。

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三菱東京ダイレクト

このニュースリリースを読んだとき、初めは何のことか分からなかった。何度も読み直してしまった。グループ会社の軋轢? 何が問題なの? どうして関係ないの? 

大胆な偽物がいるものです(種明かしはこちら・関東財務局)。ぼくのところには来ていないが、ダイレクトメールを送っているらしい。「東京三菱ダイレクト」だけでなく、「ライブドア」とか「オリックス」とか。最近、振り込め詐欺で味をしめたのか、会社にも訳の分からない投資話の電話がたくさんかかってくる。どこで名簿を手に入れているのやら、たいていの場合は古い電話番号に。しばらく、同じようなものが流行りそうだ。

それにしても、「三菱東京」ダイレクト は意表をつかれた一手。このところ、サボっていたブログに久々にエントリーしてしまいました。気をつけましょう。

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