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時間が自由にならない生活

久しぶり、4週間ぶりの更新だ。さすがに4週間もあると、仕事でも生活でも書きたいことがいろいろあったのだが、手が付けられなかった。

この5月の連休中に、実家に戻っていた妻と娘が帰ってきた。そう。「赤ちゃんのいる生活」が始まったのだ。妻は育児休暇で仕事を休んでいる。近くの認可保育園(複数)は1歳6ヶ月まで入園できないので、それまで休暇を取ることにした。妻の職場が3年まで育児休暇が取れるところで良かったと思う。多くの会社員はまだ1年までしか育児休暇が取れないのでは無いだろうか。ぼくの住んでいる町では、少なからぬ母親が仕事の継続に障害を感じていると思う。
仕事を出産後も続けたいと考えていた妻は、自分が専業主婦になることを今まで考えていなかった。その妻が「今のところ専業主婦」である。本人曰く、「思っていたよりも忙しい専業主婦の日々」を送っている。赤ん坊は、いつもご機嫌で愛想を振りまいてくれるわけではない。不規則に泣き出すことはしょっちゅうだ。オムツやミルクなど、すぐに原因が分かるときはよい。しかし、注意深く見ていても、何で泣いているか分からないこともある。曜日の別はもちろん無く、早朝から深夜まで。ミルクの量、体重の増え方、衛生の確保、湿疹の手当など、気になることは山ほどある。もちろん、これまで通り大人の生活があり、二人分の炊事・洗濯・掃除がある。
夫婦2人でいたときは、仕事が忙しいと言いながらも、週末には夜更かしをしていたし、外出もすぐできた。今は、親の都合で起きる時間、寝る時間を決めるわけにはいかない。日常の買い物に行くのもたいへんだ。大好きな映画はいつ、また見に行けるようになるだろうか。

人生のなかで何度か「向こう側に行ってしまう体験」がある(この表現は何かの本で読んだのだが、出所を忘れてしまった。)。それまでに知らなかった体験をすることで、新しい世界がひらけて、けっしてそれを知るまでの自分には戻ることができない。河の向こう岸へ行ってしまうようなものだ。育児もそうした体験の一つには違いないけれど、ほかのものに比べてとても大きなものであると思う。もちろん、地球上の多くの人が体験していて特別なことではない。しかも、自分もかつて赤ん坊でその当事者であったのだから不思議なものだ。
ではなぜ、ほかのものに比べて大きなもの、大きな向こう側、だと思うのか?
それはこれが自分のことだけではないからだ。目の前にいる赤ん坊は、ぼくら夫婦の子どもではあるけれど、ぼくらではない。この子はぼくらの助け無しでは、命すら保てないのだから。自分だけのために自分の身の処し方を決めるのとは訳が違うと、感じている。

家に帰ってからと週末は、妻が少しでも楽になるように過ごすようにしている。生活が一変。これが、ぼくの新しい「向こう側」。

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